子育てと両立って本当にできる?現役ママ・パパのリアルな1日スケジュール

子育てをしながら働くのって、本当にできるのだろうか。転職活動を始めるとき、あるいは復職を考えるとき、そんな不安が頭をよぎる方はとても多いのではないでしょうか。求人情報に「両立歓迎」「残業少なめ」と書かれていても、実際の生活がどう回っているのか、具体的なイメージが湧かないと一歩を踏み出すのは勇気がいりますよね。

朝は戦場のような忙しさ、夕方は時計とのにらめっこ。毎日完璧にこなしているスーパーマンのような親は、現実にはそうそういません。みんな、泥臭く、ときには総菜に頼り、便利家電をフル稼働させながら、なんとか1日を乗り切っています。

今回は、そんな仕事と育児の両立に奮闘する現役ママ・パパのリアルな1日スケジュールを、分刻みでお届けします。きれいごとだけではない、泥臭い本音や工夫の数々から、あなたがこれから働くイメージを少しでも具体的に描くヒントにしていただければ幸いです。

ケース1:フルタイム・在宅勤務を活用するママの1日

プロフィール

職種:IT企業のWebマーケター(正社員・フルタイム)
子どもの年齢:4歳(保育園・年中)
配偶者の協力度:平日の朝と土日は協力的。平日の夜は残業が多くほぼワンオペ。

1日のタイムスケジュール(在宅勤務日)

時間 スケジュールとリアルな動向
06:15 起床・朝食の準備
アラームの音と同時にベッドから這い出ます。まずは頭をシャキッとさせるためにコーヒーを淹れ、朝食の準備を開始。昨晩タイマーをかけておいた炊飯器のご飯でおにぎりを作り、冷凍のアンパンマンポテトをトースターへ。
06:45 子どもと夫が起床・朝食
子どもを起こしますが、すんなり起きる日は稀です。機嫌が悪い日は抱っこでリビングへ連行。家族揃って朝食をとりますが、子どもが牛乳をこぼして床を拭くハプニングが高確率で発生します。
07:15 身支度・お出かけ準備
夫が食器を食洗機に入れて回している間に、私は自分のメイクと子どもの着替えをさせます。服のこだわりが強い時期で、「これじゃない!」と泣かれてタイムロスすることもしばしば。保育園の連絡帳アプリを猛スピードで入力します。
07:50 子どもと夫が出発
平日の朝の送りは夫の担当です。ここで2人を見送ると、ようやく家の中が静かになります。
08:00 掃除・洗濯物の片付け・夕食仕込み
洗濯機を回し、リビングの散らかったおもちゃをひとまず箱に押し込みます。そしてここで最大の工夫。自動調理鍋(ホットクック)に具材をセットして、夕食のメイン(肉じゃがやカレーなど)の予約調理を仕込みます。
08:45 業務開始
パソコンを起動し、メールやチャットのチェックを開始。在宅勤務なので通勤時間がない分、ギリギリまで家事や自分の時間に充てられるのが最大のメリットです。
12:00 お昼休憩
昨晩の残り物を電子レンジで温めてサクッと済ませます。時間が余ったら、洗濯物を干したり、少しだけ目を閉じて休憩したりします。
13:00 午後の業務・ミーティング
オンラインでのチーム会議やデータ分析業務。集中してタスクを終わらせるため、午後はチャットの通知を絞るなどして作業効率を上げます。
17:30 業務終了・お迎えへ出発
残業は原則しないと決めているので、17:30きっかりに退勤ボタンを押します。バッグを持って、電動自転車で保育園へ猛ダッシュ。
17:50 保育園お迎え
園に到着すると、子どもが「まだ帰りたくない」とグズることがお約束。先生に今日の様子を聞きつつ、なんとかなだめて自転車に乗せます。
18:15 帰宅・超特急で夕飯準備
手洗い・うがいを済ませたら、朝仕込んでおいたホットクックを開けます。すでに美味しいおかずができあがっているので、あとは味噌汁を温め、納豆を出すだけで夕飯の完成。ホットクックがなければここで心が折れています。
18:45 夕食
子どもに食べさせつつ、自分も急いで口に放り込みます。「野菜も食べて」と言いたいところですが、疲れている日は食べてくれるだけで満点。お行儀が悪くても目をつぶります。
19:30 お風呂
お風呂へ誘導するのも一苦労。おもちゃで釣ってなんとか浴室へ。一緒に入りながら、今日保育園であったことをおしゃべりするこの時間は、忙しい毎日の癒やしでもあります。
20:15 スキンケア・パジャマ着替え
お風呂上がりは子どもが裸で逃げ回るのを追いかけ、保湿クリームを塗りたくります。自分のスキンケアはオールインワンジェルを顔に叩き込むだけで終了。
21:00 寝かしつけ・そのまま就寝
絵本を2冊読み、電気を消して添い寝。ここで一緒に寝落ちしてしまう確率が9割です。以前は「夜中に起きて残った家事をやろう」と思っていましたが、諦めて一緒に寝たほうが翌朝スッキリ動けることに気づきました。夫は22時過ぎに帰宅し、自分の夕食や片付けをセルフで行います。

リアルな本音:大変なこと、やって良かった工夫

在宅勤務だからといって、決して楽なわけではありません。仕事の切り替えが難しく、一歩間違えるとダラダラ働いてしまうリスクもあります。でも、通勤時間がないだけで体力の温存具合が全く違いますね。工夫としては、家事を徹底的に仕組み化すること。ホットクックと食洗機は我が家の神です。あとは「毎日完璧な栄養バランスの食事を作ろう」というプライドを捨てたこと。木曜日や金曜日の夜は、スーパーのお総菜やレトルトカレーに頼りまくっていますが、家族みんなが笑顔ならそれでOKだと思えるようになりました。

ケース2:時短勤務・出社メインで働くパパの1日

プロフィール

職種:メーカーの営業職(正社員・9:00〜16:00の時短勤務)
子どもの年齢:2歳(保育園・小規模保育園)
配偶者の協力度:妻もフルタイム(シフト制・出社多め)で働くため、完全に5:5のタスク折半。お迎えと夜の対応はパパが主導。

1日のタイムスケジュール(出社・時短勤務日)

時間 スケジュールとリアルな動向
06:00 起床・自分の身支度
子どもが起きてくると自分の準備が一切できなくなるため、誰よりも早く起きてシャワーと着替えを済ませます。
06:30 子ども起床・オムツ替え・朝食準備
子どもを起こし、オムツを替えてリビングへ。朝食はパンとバナナ、ヨーグルトといった固定メニュー。時短のために包丁を使わないメニューに固定しています。
07:00 妻が起床・家族で朝食
夜勤や遅番もある妻が起きてきて、バトンタッチ。妻が子どものご飯を補助している間に、私は自分のカバンの中身や保育園の荷物を最終チェック。
07:45 自宅を出発・保育園送り
子どもをベビーカーに乗せて出発。途中で道端の虫や石ころに興味を示し、予定通りに進まないのが毎日の悩み。なだめすかして園に滑り込みます。
08:15 駅へ猛ダッシュ・通勤電車
保育園に預けたら駅へダッシュ。通勤電車の中は、貴重なインプットの時間です。仕事のタスクを整理したり、ニュースを読んだりします。
09:00 出社・業務開始
営業部に所属しているため、出社してすぐに顧客からのメール対応や見積作成を行います。時短勤務なので、1分1秒が惜しい状態。おしゃべりをする暇はありません。
12:00 ランチ
同僚と外食する時間はなく、デスクでコンビニのサンドイッチをかじりながら午後のアポイントの準備。営業効率を上げるため、訪問はオンライン会議を活用するなど徹底的に移動を削減しています。
13:00 顧客対応・商談
午後は集中して商談やチーム内ミーティング。周囲には16時に退社することを事前にアナウンスしているため、会議も効率的に進めてもらえます。
16:00 退社
「お先に失礼します!」と頭を下げてオフィスを後にします。周囲の理解があるとはいえ、最初は心苦しさもありましたが、成果を出すことでカバーすると割り切っています。
17:00 保育園お迎え
急いで地元に戻り、保育園へ。お父さんのお迎えも最近は増えており、先生ともすっかり顔なじみです。
17:30 帰宅・おやつ・洗濯物取り込み
帰宅後、お腹をすかせた子どもにおやつ(お煎餅など)を与えて機嫌をとっている間に、ベランダから洗濯物を取り込みます。
18:00 夕食準備(冷凍ストックや総菜の活用)
週末に作り置きしておいた冷凍のハンバーグをレンジでチン。または、仕事帰りに駅前のスーパーで買ってきたお総菜のコロッケをお皿に並べます。手作りにこだわると時間が足りません。
18:30 子どもと夕食
「パパこれおいしいね」と言ってくれるのが救いです。遊び食べを始めたら、きっぱり切り上げて片付けに移ります。
19:15 妻が帰宅・お風呂準備
妻が帰宅。ここでバトンタッチし、妻が子どもとお風呂に入ってくれます。その間に私は食洗機を回し、リビングの床に散らばったごみをコードレス掃除機で吸引。
20:00 家族の団らん・寝室への誘導
お風呂から上がった子どもと、妻も交えて少しだけ遊びます。20:30を過ぎたら寝室へ行くよう促します。
21:00 子ども就寝・夫婦の時間
子どもが寝たら、ようやく夫婦の時間。明日のスケジュールを確認し合い、どちらがお迎えに行くか、どちらが夕飯担当かをすり合わせます。
23:00 就寝
翌朝も早いので、遅くとも23時にはベッドに入ります。

リアルな本音:大変なこと、やって良かった工夫

男性で時短勤務を取得し、出社メインで営業をするのは、正直最初は周囲の目が気になりました。しかし、チーム内でタスクを完全に共有し、属人化をなくすことで「私がいなくても回る仕組み」を作った結果、スムーズに回るようになりました。やって良かった工夫は、夫婦でのGoogleカレンダーの共有と、役割の固定化です。「気づいた方がやる」だと絶対に不満が溜まるので、月水金は私、火木は妻、といったようにお迎え担当を明確に決めています。あとは部屋が少々散らかっていても死にはしない、と割り切るマインドが一番大切かもしれません。

まとめ:両立しやすい会社を見極めるための転職アドバイス

ご紹介した2つのケースを見て、どう感じられたでしょうか。「やっぱり大変そう」「自分にできるかな」と不安に思った方もいるかもしれません。しかし、登場したお二人に共通しているのは、すべての家事や育児を完璧にやろうとしていないということです。便利家電を使い倒し、お総菜を頼り、パートナーと役割を分担することで、なんとか日々の生活を回しています。

そして、もう一つ重要なポイントがあります。それは、彼らが働いている職場には、子育てをしながら働くことへの「理解と風土」があるという点です。

転職活動において、福利厚生の欄に「育児休業取得実績あり」「時短勤務制度あり」と書かれていると安心しがちですよね。しかし、本当に大切なのは「制度があること」ではなく「その制度を実際に使いやすい風土があるかどうか」です。

求人票の文字面だけでは見えてこない、本当の両立しやすさを見極めるためには、以下のポイントを面接や企業研究でチェックしてみることをおすすめします。

  • 実際の育休取得率や、復職後の時短勤務者の割合(男女問わず)を確認する
  • チーム内でのタスク共有や、有給休暇の取りやすさについて質問してみる
  • 面接官自身や、その部署のメンバーに子育て世代がいるかどうかを聞いてみる

どんなに素晴らしい制度が用意されていても、周囲の理解がなかったり、業務量が一人に集中する仕組みになっていたりすれば、時短勤務や在宅勤務を続けることは精神的に難しくなってしまいます。逆に、お互い様の精神が根付いている組織であれば、急な子どもの発熱や行事の際にも、快くフォローし合えるはずです。

子育てと仕事の両立は、決して1人や1家族だけで完結するものではありません。頼れるものはすべて頼り、そして何よりも「両立を応援してくれる会社」を選ぶことが、前向きなキャリアを築くための第一歩になります。あなたのこれからの転職活動が、家族にとっても、あなた自身にとっても素晴らしい選択につながるよう、応援しています。